着物から綿入れへ

お母様よりの、大切なお着物。

経年劣化で、胴裏が変色してしまっていて、

表生地に何か所か染みがありました。

お話しを伺いながら、

染め替えするのではなく、この生地のまま何かに再生できたらと・・・

いろいろ考えて、

洗い張りをしてから

前合わせのある、綿入れ半纏をお仕立てさせて頂くことになりました。


袖に少しだけカーブを付けて、

衿はバチ衿に

裏地は、着物の時の八掛生地を、再利用しました。

着物の生地に合わせて、

中に入れたのは、「吹留真綿」というわたです。

木綿のわた、よりは薄手の、絹のわたです。



背中には「背負いまわた」という、

こちらも絹の真綿を、重ねて入れました。


「背負いまわた」

このまま背中に当てて防寒に使用出来るという、とっても暖かい真綿


ためしに、使用方法にあった、そのまま背中に乗せるという使い方で使用してみたら、

ぽかぽかとして、とても暖かく、何かにくるまれている感じ・・・

ほっとして、とても暖かかったです。


半纏の中に入れるわたは、木綿のわたもありますが

表の生地などで、変えると良いのかな・・・と思います。


思い出の着物を

冬の間、普段の生活の中で活用できる、暖かい着物に。


再生出来て良かったです。

ありがとうございました。

着物の仕立て屋さん

埼玉県川越市の着物の仕立て屋さんの のブログになります。

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